日曜劇場『VIVANT』で、堺雅人演じる乃木の相棒として強烈な存在感を放つ「ドラム」。劇中で一切セリフを話さず、スマートフォンの翻訳・音声機能を使ってコミュニケーションを取るという異色のキャラクターながら、その愛くるしいビジュアルと確かな身体能力で視聴者を魅了している。
このドラムを演じているのが、元力士という異色の経歴を持つ俳優・富栄ドラムだ。いったいどんな人物なのか、その経歴をたどってみた。
『VIVANT』で一言も話さず、
日本中を魅了したドラム。演じた富栄ドラムは、
もともと俳優ではなく元力士だった。中学卒業後、角界へ入り
小柄な体で13年間も稽古を続けた。「家族のために出世したい」
「父と母のためにも十両に上がる」その一心で体重を120キロまで増やし、… pic.twitter.com/aE99ZDnZ3u
— さとうの芸能雑学 (@sato_zatsugaku) August 16, 2026
富栄ドラムのプロフィール 13年間の力士人生
富栄ドラムは1992年4月11日生まれ、兵庫県神戸市北区の出身。本名は冨田龍太郎という。伊勢ヶ濱部屋に入門し、2008年の三月場所で初土俵を踏んだ。日本相撲協会の公式プロフィールによれば、力士時代の身長は167.9cm、体重は122kgと記録されている。
中学卒業後に角界へ入り、決して大きいとは言えない体格ながら、約13年間にわたって稽古を積み重ねてきた。家族への思いを支えに稽古を続けてきたことでも知られ、2021年3月場所をもって引退している。
引退後はYouTuberへ転身、バク転力士としてバズる
力士を引退した後、富栄は俳優ではなくまずYouTuberとして活動をスタートさせた。SNSを中心に発信を続け、「バク転力士」として注目を集めたことで、約3年間で登録者数4万人を超えるチャンネルへと成長させている。
軽やかなバク転を披露するその姿は、力士時代に培った身体能力の高さを物語るものでもあった。この頃から培った発信力や独自のキャラクター性が、後の俳優としてのブレイクにもつながっていく。
VIVANTのドラム役に抜擢、役名と芸名が一致して話題に
そんな富栄に転機が訪れたのが、2023年にスタートした日曜劇場『VIVANT』への出演だ。公安刑事・野崎守(阿部寛)の仲間として登場するドラムは、日本語は理解できるものの話すことができないという設定で、スマートフォンの翻訳機能を使いながら主人公・乃木(堺雅人)らとコミュニケーションを取る。
車の運転や偵察、情報収集などあらゆる分野で高い能力を発揮するキャラクターとして、「めっちゃ優秀」「こんな頼れる仲間最高」と話題になった。演じる役名「ドラム」と、芸名の「富栄ドラム」が一致していた点も、視聴者の間で注目を集めるポイントとなった。
芸名の由来について本人はラジオ番組で、スタッフと相談した際に姓名判断の結果が良かったこと、そして『VIVANT』が俳優としての出発点であり初心に戻れる名前にしたかったことを理由として語っている。
踊ってみたよ!#MILK #VIVANT pic.twitter.com/5kHhcCIyU5
— とみさかえ★富栄ドラム★ (@tomisakae411) August 15, 2026
2026年、シーズン2やスピンオフでさらに活躍
2026年には『VIVANT』第2シーズンにもドラム役で続投しているほか、ドラムの幼少期やルーツを描くスピンオフ作品『ドラム―VIVANT THE ORIGIN STORY―』も制作され、キャラクターの背景にさらなる注目が集まっている。
なお、ネット上では「ドラムはハーフではないか」「モンゴル出身では」といった憶測も見られるが、公式プロフィールによれば富栄は日本国籍の日本人であり、そうした事実を裏付ける公式情報は存在しない。劇中で演じる異国出身という設定や、元力士ならではの恰幅の良い体格が、こうした憶測を後押しした可能性が指摘されている。
現在はドラマ・映画に加え、YouTubeやTikTokなど幅広い分野で活動を続ける富栄ドラム。元力士という異色の経歴を武器に、今後も活躍の場を広げていきそうだ。